大腸内視鏡検査について

大腸内視鏡検査を受けましょう

戸塚共立メディカルサテライト
2017年の大腸ガン罹患数(大腸ガンと診断された人数)の予測値は149500人で、男女合わせると最もかかり易いガンとなっています。また大腸ガン死亡数の予測値は53,000人で、全臓器のガンの中で第2位(女性1位、男性3位)となっています。
2017年の大腸ガン罹患数

国立がん研究センター がん対策情報サービスセンターホームページより(改変)

大腸ガンの予防のために

大腸ガンの早期発見のためには、便潜血を調べる検診が行われていますが、最も有効な方法は大腸内視鏡検査です。さらに大腸内視鏡検査により、ポリープを発見し、治療することで大腸ガンになる事を予防できます。

言い換えると、数多くのガンの中でも、特に予防しやすいガンと言えます。また早期大腸ガン(ステージI)の5年生存率は98.8%で、早期発見・早期治療が行われれば、完治できる可能性が高いガンです。

伊豆諸島の新島で行われた、40-79歳までの711名(男性 344名、女性 367名)を対象にした大腸内視鏡検診の結果を以下に示します。治療対象となるポリープの発見率は50.1%(男性 62.8%、女性38.1%)と驚くほど高く、23名(3.2%)の方にガンがみつかりました。この結果からも、40歳以降の方は、自覚症状の有無や便潜血の結果に関わらず、大腸内視鏡検査を受けて頂くことをお勧めします。日本人がかかり易く、ポリープを切除する事で予防できる大腸ガンで命を落とす事は、とても残念なことです。特に40歳以上の方は、未来を見据えて大腸内視鏡検査による検診を受けて下さい

戸塚共立メディカルサテライト

実績がある専門医・指導医が担当

戸塚共立メディカルサテライト健診センターの併設クリニックでは、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医が検査を行います。(大腸内視鏡検査および治療の実績:7000例から10000例)

安楽な大腸内視鏡検査の工夫

当施設では、以下の7つの工夫で、安楽な大腸内視鏡検査を受けることができます。

  1. 在宅前処置(ご自宅で下剤を服用してもらい、待ち時間を短縮します。)
  2. 炭酸ガス(お腹が張らないガスを使用します。)
  3. 浸水法(腸内にお水を入れることで、注入ガスを最小限にして、お腹が張らないようにします。)
  4. 細径内視鏡(細い内視鏡で挿入時のご負担を少なくします。)
  5. 送水機能付きの内視鏡(前処置が不良でも洗浄しながら検査ができます。)
  6. 日帰りポリープ切除(小さなポリープはその場で治療します。
  7. 鎮静剤を使用(眠った状態で検査を受けることができます。)

大腸内視鏡検査の受け方

大腸検査の受け方
検査前 食事の注意
検査前 

食事の注意 検査の前日から食事で消化の悪いもの(繊維が多い、種が多いなど)は控えてください。前日の夕食は午後8時くらいまでにとり、その後は絶食です。水分はとって構いません。

検査前 準備について
下剤・洗浄液について 前日から就寝前に指定の下剤を飲んで頂きます。当日は約2リットル程度の大腸の洗浄液を飲んでいただき、お腹の中を空にします。

検査前 検査着への着替え
検査着への着替え 便がきれいになったら、更衣室で検査着に着替え、検査室へ移動します。

検査前 準備について

検査直前の準備 検査室のベッドに横になり、体の緊張をとる鎮静剤と、腸の動きを抑制する注射を打ちます。

検査開始
検査開始 

検査中はリラックスしてベッドに横向きになってください。検査中 体の向き
検査中の体位変換 
大腸をよく観察するために横向きから仰向きになっていただく場合もあります。担当医の指示に従ってください。

検査後 休憩について
検査後の休憩について 

検査が終わった後は、安定剤の影響で眠気、ふらつきなどが現れる場合があるので、別室にて30分から1時間程度お休みいただきます。

検査後 注意について
検査後の注意について 

検査後24時間はお車や自転車の運転はできません。また、検査でポリープを切除した方は出血予防のため検査後 2週間は、運動、旅行、出張をお控えください。

よくある質問

Q1.下剤を飲んでも排便がない、お腹が痛い!
A1.前日内服する下剤で、排便がないことがありますが、腹痛やお腹の張りがなければ、当日内服する洗浄剤(モビプレップ・マグコロールP)を飲み始めてください。もしも腹痛やお腹が張って苦しい場合は、服用を中止し、ご連絡ください。 当日内服する腸管洗浄剤(モビプレップ・マグコロールPなど)を飲み始めてから腹痛や吐き気がでる場合は無理をしないで飲むのを中止し、ご連絡ください。

Q2.検査・ポリープ切除後におしりから出血した!お腹が張る!
A2.便に血液が付着する程度あるいは紙に付くぐらいであれば、心配ありません。赤い便が続く時はご連絡ください。お腹の張りは次第に軽快しますが、痛みがある時は我慢せずにご連絡ください。生検(細胞の検査)や内視鏡的ポリープ切除になった場合は、お帰りのときに、注意事項を記載した用紙をお渡し致します。

関連施設のバックアップ

~戸塚共立第1病院との連携による円滑な診療体制~

複数のポリープ切除や大きなポリープを切除した場合、治療当日にご入院頂いたり、外科手術や特殊内視鏡治療が必要な病変が見つかった場合に、当施設で戸塚共立第1病院の外来予約、入院予約をとる事ができます。

内視鏡を使った大腸ポリープやガンの治療

内視鏡を使った大腸ポリープやガンの治療
内視鏡を使った大腸ポリープやガンの治療
内視鏡を使った大腸ポリープやガンの治療 

大腸内視鏡検査・ポリープ切除の危険性・偶発症について

きわめて稀に、出血や穿孔(腸に穴があくこと)などを起こすことがあります。内視鏡学会の全国集計によると、その頻度は、検査のみの場合は約0.01%、ポリープ切除の場合は0.5%です。出血や穿孔が発生したときは外科手術が必要になる場合があります。

鎮静剤・鎮痙剤・鎮痛剤の副作用として、無呼吸・呼吸抑制、アレルギー、不整脈、悪性症候群、不穏状態、口渇、低血糖などがあります。全国集計によると、腸管洗浄液による偶発症を含めた前処置薬に関する偶発症の頻度は0.0028%でした。偶発症が発生した場合は速やかに対処致します。

ポリープ切除後の注意

切除したポリープの部位、大きさ、形、ポリープ内部の血管の太さなどによって、予期しない出血や穿孔(穴が開く事)、腹膜炎などの偶発症が全くないわけではありません。偶発症を起こさないためには、治療を受けられる患者様にもいくつかの条件や生活制限を守っていただくことが必要です。

切除当日はお粥や素うどんなど柔らかく消化の良いものを食べて下さい。 3日間は、香辛料や繊維の多いもの(野菜や根菜類)を避けて下さい。

ポリープ切除後に腹痛や出血が起こったら

万が一偶発症が起こった場合、戸塚共立第1病院にご連絡いただき、適切な処置や治療を受けられます。ポリープ切除後の出血は、緊急内視鏡検査で止血処置を行います。穿孔や腹膜炎は、緊急採血やCT検査を行い、炎症の状態を確認します。止血困難、炎症が強い場合は緊急外科手術の対象になります。
*戸塚共立第1病院が満床の場合、他施設に受診して頂くこともあります。
*お渡しする治療レポートは大切な診療情報になるので、偶発症が起こり、他施設に受診される場合は、必ずご持参下さい。

大腸内視鏡検査の費用

●保険診療の場合(3割負担の方)

初診時:およそ5,000円
大腸内視鏡検査のみの場合: 10,000円前後
病理組織検査を行った場合: 13,000円から20,000円前後
ポリープ切除を行った場合: 24,000円から30,000円前後

●大腸ドックの場合(自費診療)

検査費用22,000円(検査食の代金を含みます)
内訳)検査説明来院時に¥3,000(診察料・検査食代)
健診受診の日に¥19,000(自費検査料)をお支払頂きます。

■検査中に所見を認め、病理組織検査(生検)を実施の場合
保険診療に切り替わり別途料金がかかります。約¥7,000~¥15,000
■ポリープ切除術を同時に施行した場合(自費検査料分も保険診療の扱いとなります)
 検査日の全額が保険診療で実施できます。約¥30,000~(内容による)
※保険診療分のお支払いはクレジットカード対応しておりません。