検査内容 [血圧・採血]

血圧・採血

血圧の測定と採血を行います。
メディカルサテライト検査内容

血圧

検査の目的

高血圧症や低血圧症の有無を調べる検査です。

基礎知識

血圧は動脈の中を血液が通るときにかかる圧力です。
心臓が収縮し、血液が送りだされる時が収縮期血圧(最高血圧)。心臓が拡張し、静脈から血液を心臓の中に入れている時が拡張期血圧(最低血圧)です。高血圧の場合は治療が必要となることもあります。

基準値

最高血圧:100~129mmHg
最低血圧:60~84mmHg

心拍数

検査の目的

心臓が1分間に何回拍動しているのかを調べる検査です。

基礎知識

心拍数の正常値よりも多くなった場合、「頻脈」といいます。
一般的な理由として緊張状態、発熱を伴う病気、貧血、低酸素血症などが挙げられます。逆に心拍数の少ない場合「徐脈」といいます。
心肺機能を鍛えているスポーツ選手の場合、心拍数の正常値よりも下回ることはよくあります。

基準値

60~99BPM

白血球数

検査の目的

細菌感染などによる炎症や血液疾患を調べる検査です。

基礎知識

白血球は体内の組織に侵入した細菌などを殺したり、免疫に役立っています。
白血球の増加は体内のどこかに細菌や異物が侵入して起こる炎症などが疑われます。また、白血球を作っている造血器官に疾患があると白血球数も異常を示します。

基準値

3500~9700/μl

赤血球数・ヘマトクリット値・血色素量

検査の目的

貧血や多血症の診断に用いられる検査です。

基礎知識

赤血球は血液の主要成分で、酸素を肺から全身の各組織へ運ぶ働きをしています。
赤血球の状態を調べるには、赤血球数、ヘマトクリット値、血色素量(ヘモグロビン)の検査結果を総合的に判断します。

基準値

男性赤血球数:438~577万/μl  / 女性赤血球数:376~516万/μl
男性ヘマトクリット値:40.4~51.9%  / 女性ヘマトクリット値:34.3~45.2%
男性血色素:13.6~18.3g/dL / 女性血色素:11.2~15.2g/dL

MCV・MCH・MCHC

検査の目的

赤血球恒数と言い、貧血の種類を判別するための検査です。

基礎知識

MCVは1個の赤血球の大きさを示すものです。
MCHは1個の赤血球に含まれるヘモグロビンの量を示すものです。
MCHCは1個の赤血球の容積に対する血色素量の比を%で示すものです。低値の場合は、鉄の不足が原因と考えられます。

基準値

男性MCV:83~101fl  / 女性MCV:80~101fl
男性MCH:28.2~34.7pg  / 女性MCH:26.4~34.3pg
男性MCHC:31.8~36.4% / 女性MCHC:女性:31.3~36.1%

血小板数

検査の目的

血液疾患、止血機能を調べる検査です。

基礎知識

血小板はケガなどで血管が傷ついて出血した場合、傷口に血小板が凝集し、かさぶたを作って止血しようという重要な働きをしています。

基準値

14.0~37.9/μl

血液像

検査の目的

白血球数異常がある時の原因疾患を推測するための検査です。

基礎知識

血液像は、白血球の形態異常や種類の偏りがないか、染色した血液を顕微鏡で調べる検査です。
主に5種類ある白血球のバランスが崩れていないかを調べます。

基準値

好中球:42.0~74.0%
好酸球:0.0~7.0%
好塩基球:0.0~2.0%
単球:1.0~8.0%
リンパ球:18.0~50.0%

総ビリルビン

検査の目的

黄疸の有無を調べる検査です。

基礎知識

総ビリルビンが増加すると皮膚や眼球は黄色っぽくなり、これを黄疸と呼びます。
主に肝機能障害でおこりますが、溶血性貧血でもみられることがあります。

基準値

0.3~1.2mg/dl

AST(GOT)

検査の目的

肝臓や筋肉及び心臓に障害が起きているかを調べる検査です。

基礎知識

ASTは心臓、肝臓、筋肉などに多く含まれている酵素の1つで、心臓や肝臓などの臓器になんらかの障害があると血液中にASTが流れ出し高値を示します。

基準値

10~40IU/l

ALT(GPT)

検査の目的

主に肝臓にどの程度の障害が起きているかを調べる検査です。

基礎知識

ALTはAST同様、酵素の1つでALTは肝臓に一番多く含まれており、ASTと比較して他臓器への分布量が少ないため肝障害に特異的な検査といえます。障害があると高値を示します。

基準値

4~45IU/l

LDH

検査の目的

主に肝臓にどの程度の障害が起きているかを調べる検査です。

基礎知識

LDHは肝臓、血液、心臓などに多く含まれていますが、ほとんどの臓器や組織に広く分布する酵素の1つです。
障害があると高値を示します。

基準値

120~245IU/l

ALP

検査の目的

主に肝疾患、胆道系疾患を調べる検査です。

基礎知識

ALPは肝臓、胆管、骨、小腸、など多くの臓器や器官に分布する酵素の1つです。
これらの臓器や器官に異常があるとALPが血液の中に流れ出て高値を示します。

基準値

104~338IU/l

γ-GTP

検査の目的

アルコール性の肝障害の診断に重要な検査です。

基礎知識

γ-GTPは腎臓や肝臓に多く存在する酵素で、アルコールに敏感に反応することで知られています。
また、アルコールに限らず脂肪肝や胆道系疾患に伴って上昇することもあります。

基準値

男性:0~79IU/l / 女性:0~48IU/l

アミラーゼ

検査の目的

主に膵臓病を調べる検査です。

基礎知識

アミラーゼはデンプンを分解する酵素で、主に膵臓、睡液腺から分泌され膵臓の異常で高値を示しますが、唾液腺異常でも上昇することがあります。

基準値

39~134IU/l

総蛋白

検査の目的

栄養状態、肝機能、腎機能などを調べる検査です。

基礎知識

総蛋白は血清中のアルブミン、グロブリン、そのほか100種類以上の蛋白質の値です。種々の異常で変化します。

基準値

6.5~8.2g/dl

A/G比

検査の目的

A/G比とは、血清蛋白成分の中で特に濃度が高い、アルブミンとグロブリンの比をとる検査です。

基礎知識

アルブミンは肝臓でのみ作られるため、肝臓の異常でアルブミンが減少すると、A/G比も小さくなります。
健康な状態でアルブミンとグロブリンの比は、おおむね、2:1です。

基準値

1.30~2.00

アルブミン

検査の目的

肝臓や腎臓の障害、栄養状態を調べる検査です。

基礎知識

アルブミンとは、血液中の蛋白質の一つで、血液の水分を保持する働きをします。アルブミンは肝臓でのみ作られるので、肝臓に異常があると値が減少します。

基準値

3.7~5.5g/dl

蛋白分画

検査の目的

総蛋白の内容をさらにくわしく、分析し、種類分けする検査です。

基礎知識

血清蛋白(蛋白分画)には酵素やホルモンとして働く蛋白のほかに、ホルモンやコレステロールや金属などさまざまな物質を運搬する蛋白やウィルスなど異物の侵入を防ぐ免疫グロブリンなど多くの蛋白が存在します。
分布異常から病気の原因を推測します。

基準値

グロブリン割合:α1:1.7~2.9 / α2:5.7~9.5 / β:7.2~11.1 / γ:10.2~20.4

総コレステロール

検査の目的

動脈硬化性疾患の危険度を調べる検査です。

基礎知識

総コレステロールは細胞膜や血管壁を構成したり、食物の消化・吸収に欠かせない胆汁酸やステロイドホルモンの原料となる、体にとって重要な役割を果たしています。
診断にはコレステロールの数値だけでなく、中性脂肪を始めとする脂質系の検査結果も参考に総合的に行われます。

基準値

150~219mg/dl

中性脂肪

検査の目的

動脈硬化の危険因子を調べる検査です。

基礎知識

中性脂肪はエネルギー源としてブドウ糖が不足した場合、それを補うためのエネルギー源です。
また人間の体になくてはならにものですが、エネルギー源として使われずに余ったものは肝臓に蓄えられ脂肪肝に、脂肪組織に蓄えられると肥満につながります。高値の場合は改善が必要です。

基準値

50~149mg/dl

HDLコレステロール

検査の目的

動脈硬化性疾患を調べる検査です。

基礎知識

HDLコレステロールは血管壁に沈着したコレステロールを取り除き肝臓に運ぶ役割を担っています。
一般に「善玉コレステロール」と言われています。低値の場合は改善が必要です。

基準値

男性:40~80mg/dl / 女性:40~90mg/dl

LDLコレステロール

検査の目的

動脈硬化性疾患を調べる検査です。

基礎知識

LDLコレステロールはHDLコレステロールと反対に血管壁などの組織に運搬するため、直接動脈硬化と関係することから「悪玉コレステロール」と言われています。高値の場合は改善が必要です。

基準値

70~139mg/dl

血糖

検査の目的

糖尿病を調べる重要な検査です。

基礎知識

血糖値は食事の影響を受けるために空腹時に測定します。糖尿病が疑われる場合は高値を示し、126mg/dl以上の時に糖尿病型と診断されます。

基準値

70~99mg/dl

痛風(尿酸)

検査の目的

主に痛風を調べる検査です。

基礎知識

尿酸は核酸の構成成分であるプリン体が分解されてできる終末代謝産物です。
プリン体は肉類や魚介類、豆類などに多く含まれていあるだけでなく、体内でも作られており、血液中に尿酸塩として溶けて全身を回った後、腎臓から尿中に排出されます。高値の場合は改善が必要です。

基準値

男性:3.6~7.0mg/dl / 女性:2.7~7.0mg/dl

ヘモグロビンA1c

検査の目的

1~3カ月前からの血糖の状態を知ることができる検査です。

基礎知識

ヘモグロビンA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは、赤血球の中にあるヘモグロビンにブドウ糖が結合したものです。
ヘモグロビンA1cは一度糖化されると赤血球寿命(約120日)が尽きるまでその状態を保つため、過去1~3カ月程度の平均血糖値を知ることができます。高値の場合は糖尿病が疑われます。

基準値

4.3~5.1%

尿素窒素

検査の目的

腎臓の働きを調べる検査です。

基礎知識

尿素窒素(BUN)とは、血液中の尿素量を表したものです。
蛋白が分解されて出来るのがアンモニアです。アンモニアは神経毒性を有するため、肝臓で無害な尿素に変換され尿中へ排出されますが腎臓の機能が低下すると濾過しきれない分が血液中に残ります。高値の場合、腎機能障害が疑われます。

基準値

8.0~20.0mg/dl

クレアチニン

検査の目的

腎臓の機能を調べる検査です。

基礎知識

クレアチニンは筋中の中に含まれるクレアチンという物質が分解されてできた老廃物で血液中にクレアチニンが多くなるということは腎臓の機能が十分に働かず濾過されていない状態を意味します。腎機能が低下すると高値を示します。

基準値

男性: 0.65~1.09mg/dl / 女性: 0.46~0.82mg/dl

eGFR

検査の目的

腎臓の機能を調べる検査です。

基礎知識

推算糸球体濾過量(eGFR)とは、糸球体が1分間にどれくらいの血液を濾過して尿を作れるかを示す値です。
腎機能が低下すると低値を示します。

基準値

60以上

ナトリウム・カリウム・クロール・カルシウム

検査の目的

腎機能障害や内分泌疾患の有無を調べる検査です。

基礎知識

それぞれの電解質は腎機能障害や各種の内分泌疾患で特有の変化を示し、判断の手がかりとなることがあります。

基準値

カリウム(K):3.5~5.0 mEq/l
ナトリウム(Na):135~145 mEq/l
クロール(Cl):98~108 mEq/l
カルシウム(Ca):8.2~10.0 mEq/l

TSH

検査の目的

甲状腺機能を調べる検査です。

基礎知識

TSHは脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモンで、甲状腺ホルモン(T3,T4)の生産を調整する働きをしています。
血液中の甲状腺ホルモンが低くなるとTSHは増加し、逆に甲状腺ホルモンが多くなるとTSHは減少します。

基準値

0.4~4.0μU/mL

CRP

検査の目的

炎症反応を調べる検査です。

基礎知識

炎症や組織細胞の破壊が起こると血清中に増加するたタンパク質のことです。炎症が起こったときに、24時間以内に急増し、2~3日後には減少するので、炎症の早期診断に役立ちます。

基準値

0.3mg/dL以下

HBs抗原

検査の目的

B型肝炎ウィルスに感染しているか調べる検査です。

基礎知識

血清中のHBs抗原や抗体を調べることによって、B型肝炎ウイルス(HBV)感染の有無や、その程度を知ることができます。

基準値

(-)

HCV抗体

検査の目的

C型肝炎ウィルスに感染しているか調べる検査です。

基礎知識

HCVに感染すると、血液中にHCV抗体がつくられます。
この検査では、採血をして血清中のHCV抗体を測定することによりC型肝炎の感染の有無を調べることができます。

基準値

(-)

TPHA

検査の目的

梅毒に感染しているか調べる検査です。

基礎知識

この検査は梅毒を引きおこすトレポネーマ・パリズムという病原微生物に対する抗体の有無を測定する検査です。
治療後も陽性になるためRPR法との併用が必要となります。

基準値

(-)

RPR

検査の目的

梅毒に感染しているか調べる検査です。

基礎知識

感染後、比較的早期から陽性となり治療により陰性化しますが、他の病気でも陽性となることがあるためTPHA法との併用が必要です。

基準値

(-)

血液型(ABO式・Rh式)

検査の目的

血液型を調べる検査です。

基礎知識

ABO式では、それぞれの血液型の反応を利用して、赤血球の抗原と血清中の凝集素が、どんな組み合わせで固まるかを調べ、血液型を判定します。Rh式は、赤血球の血球膜上にあるD抗原の有無を調べる検査です。
D抗原の有無による輸血時のトラブルを避けるために行われます。

基準値

血液型:A,B,O,AB
Rh式:Rh-,Rh+

腫瘍マーカー(PSA(男性) / CA125(女性))

検査の目的

PSAは前立腺がん、CA125は卵巣がんを判断する検査です。

基礎知識

PSAは前立腺がん早期から上昇しますが前立腺炎、前立腺肥大症でも増加します。
CA-125は卵巣がんに対して増加する腫瘍マーカーですが他の良性の婦人科疾患や消化器がんでも上昇することがあります。

基準値

PSA:4.00ng/ml以下
CA125:35.0U/ml以下